チキンの誘惑
一人暮らしを始めた時、一番最初に覚えた料理が豚の生姜焼きでした。
母がよく作ってくれた料理だったので、母に電話してレシピを聞いて、慣れない手つきで作った生姜焼き。
ちょっと不恰好でしたが、レシピ通り作ったらきちんと母の味になってびっくりしたことを覚えています。
それから、少しずついろいろな料理を覚えました。
一般的な雑誌に載っているレシピだと量が多すぎて余ってしまうので、一人暮らし向けの料理本を買って、片っ端から作っていきました。
一応言っておきますが、料理が好きなわけではありません。
あの時のバイタリティは、一人暮らしを始めたばかりで「何でも自分でやらなければならない」という気負いから来ていたものだと思います。
今は一人暮らしにも慣れて、手抜き料理ばかりです。
パタリと料理をしなくなったのは、某ファーストフード店のアルバイトを始めてからです。
チキンが売りのそのお店では、ラストまで入ると売れ残りの商品が食べ放題だったのです(10年以上前の話なので、今はどうなのかわかりませんが・・・)。
もちろん、「食事代が浮くなら」と毎日のようにラストまで入りました。
売れ残りとはいえ、大好きなチキンが毎日タダで食べられて、幸せでした。
毎日高カロリーのチキンを食べまくったせいで、体重が増加する一方でしたが。
この間、豚の生姜焼きを作っていて、そういえばそんな時代もあったなぁと懐かしくなりました。
あの時、チキンの誘惑に負けずに自炊を続けていれば、今頃は相当な料理上手になっていたかもしれません。
某レストランにて
関西のローカルテレビ番組で度々紹介されるレストランが、大阪駅前ビルの地下にある。
先日たまたま用事があって(年末ジャンボ購入だけど)、近くを通ったので、ミーハーだとは思いつつも入ってみた。
大阪駅前ビルの地下で食事にわざわざ行くことは今まであまりなかった。
古ぼけていて、おじさまたちの多そうなイメージなもんで。
近くならイーマがあるし、阪急3番街や茶屋町、最近出来たルクアやグランフロントなどいくらでも行くところがあるし。
まあでもせっかく行くのなら、駅前ビルっぽいところに行きたいと思った。
つまり、ぴかぴかでハイセンスなイタリアンなんかじゃなくって、少しくたびれた感じの、入りにくい雰囲気をした洋食屋さんとか。
で、ずばりその店にしたというわけだ。
ダウンタウンの浜ちゃんも来たというからだいぶ期待した。
なんだかいいものたくさん食べてそうだし。
派手に看板や張り紙が店の前にあるおかげで、そこまで入りにくいということはなかった。
店内はこじんまりとしていて、テーブルセットがきゅうきゅうに並べられていたけれど、ほどよい古びた感と、丁寧に掃除された清潔感があって、期待は膨らんだ。
まあ結果、ナポリタンは、ザ・フツウ。
クリスマスの特別メニューのチキンステーキはカリカリジューシーで美味しかった。
そして一番の感想は、確かに美味しいんだけど、これをこの世で一番うまい!ようなリアクションを見せた芸人さんの才能。
仕事なんだろうけど、すごいよね、ってとこでした。