父の優しさと愛情
おとうさんが今年で定年になる。勤続40年以上だ。
私が小学生になる前までは転勤族だったのだが、それからは本社勤務になって引越しも無くなり、家ももうすぐ築20年くらいになる。
もしかしたら、大きくなってからの転校などのタイミングを考えていたのかなと重い。
自分が社会に出て実家を出るまでは、お金を稼ぐのがどんなに大変なのか、1円・10円・100円のありがたみを分からずにいた。
生活していく上でどれほどのお金が必要で、そのためにはどれだけ働かなきゃいけないのか。
何不自由無く生活をさせてくれた親に感謝している。
私自身、シングルマザーとして仕事や生活、貯金をしていくことなどの大変さを実感した。
すごく仕事に悩んでいた時に、初めて二人で飲みに行った。
私は愚痴だったが、お父さんにもやめたくなったり、嫌なことばっかりだよと教えてくれた。
「お父さん」というのはなんだか完璧な気がして、嫌になったりとかしないものだと思っていた。
お父さんは何があっても頼れて、強くてヒーローみたいに思っていた。
でもお父さんも人間なんだなと思った。
そして仕事でどんなに大変で辛くても、元気ばお父さんでいようとしてくれているのがわかった。
片道2時間近くの通勤を毎日続けている。通勤の満員電車でいくだけで疲れちゃうのに、そこから仕事が始まり、また帰宅ラッシュの電車で帰る。
嬉しかったことは、一緒に飲みに行ってから仕事の小言などを言ってくれるようになった。
今までそんな話をしてくれたことがなかったし、「また飲みに行こうな」と楽しみにしてくれてる。
でもお父さん、お酒弱すぎるんだけど、そんなとこも可愛い。
別にファザコンというわけではないが、私はお父さんのような人と結婚したい。
仕事も家庭もちゃんと気を使ってくれて、いつも明るいお父さん。
また近々、呑みに誘おう。
あと半年、お仕事、無理しないでお父さん流で頑張ってね。