ロッカールーム
仕事終わりでクラブに集合するときは、ロッカーに大きな荷物を預ける。
アウターがある季節はロッカーが大混雑。
大きなクラブだとロッカーの数が多いので助かる。
ロッカーの上にまで荷物が溢れている。
外国人の客も来ているので私は盗難に対してかなり敏感。
しかし、アウターくらいなら、とカギが無い所に置く客も多いのだ。
10万円近くするレザーのジャケットなどをポンと置いてしまう友達にいつもハラハラしていた。
そんなロッカースペースは実は出会いの温床。
フロアやバーカウンターの所と違い、蛍光灯がともっている現実的な空間のロッカーは、女の顔が丸わかりなのだ。
男はロッカーまで来てガッカリすることもあるんだとか。
逆に蛍光灯で可愛い女なら、ロッカーの時点で声をかける。
あと、あまりにもロッカーが埋まっているときは、その辺にいる人と一緒に入れたりする。
しかしカギは一つしかないので、相手と電話番号を交換しておく必要があるのだ。
私はだいたい女の子と共用することが多かった。
よくクラブで見る顔の子、とお互い認識していて初めて喋るのがロッカー共用の話だ。
それがきっかけで、乾杯しようよ!っていう流れになり、新しい仲間ができる。
男とロッカーを共用するときは、向こうから声をかけてくる。
「俺が最後の一つ取ったから、一緒に入れる?」というかんじだ。
ロッカー代は200円のことが多い。
そしてなんとなくそのままフロアの方に歩くことになり、乾杯まですることが多い。
どちらかが早々にクラブを出るときは、相手に声をかけなければならない。
「私先に帰るから、カギかけたら持ってくるね?」と言うと、「次どこにいくの??」という会話から、2軒目は一緒に行くこともある。
ロッカーからはじまる出会いというのは、クラブならでは。